「科学」からのとらえ方2
遠征セカンドステージは新潟での医療体験実習でした。
靴専門職のための「公開講座」です
新潟医療福祉大学大学院での、「科学的根拠に基づく靴適合」という靴専門職向けへの公開講座に参加させていただいたのです。
科学的根拠に基づく「靴適合」。
これは我々シューフィッタが、これで合っているよねとか、ココちょっと圧迫あるよねとか、この部分ちょっとゆとりがありすぎるみたいな感覚的なことを「数値」に置き換えて第三者でも見える(解る)ようにする、ってことです。
ここが「科学」です。
各種のセンサーを使って、快・不快などの感覚的なものを解き明かそう、って試みです。
「靴と技術」に関して云えば、木型と足入れの問題。
販売現場で云えば、足とフィッティングの適合性など。
製靴靴技術者やシューフィッタの頭と手の中にあるもの。
つまり、長い時間を掛けて習熟した知識と経験の積み重ね、長年のノウハウと云うべきものを数値化して多くの方々が使えるようにしようとしているのです。
いろいろな「因子」を見極め、実測しそれらを数値化していく。
そのためにいろいろな測定器具やセンサーを活用していく。
なかなかに面白いことですよね。
求めている精度(オーダー)についてご質問したところ、おおよそと言われたのですが、その数値目標は95%以上とのこと。素晴らしいものです。
ただ、測定器具やセンサーなどは人間の頭と違って一つのことしか出来ません。
ただし、その精度はとても高いものですが。。。
これらを上手く組み合わせて、ノウハウや匠の技と云われるものを「見える化」していくことが、この新潟の医療福祉大学大学院阿部教室の目指しているものだそうです。
二日間だけなのでその一端と云うか「総合カタログ的」なものしか触れられませんでしたが、それでもとってもワクワクしました(*^_^*)
普段自分たちがしている仕事を客観的に見ることも出来ました。
新鮮な驚きと再認識と、そこからくる「やる気」のようなものをたくさん頂戴いたしました。
普段オートマティックにしていることを、このように「科学的」に分解して探るようなことは、横丁の靴やにとっては知的好奇心を大いに刺激してくれました。
なんかイイな~ってことなんですが、ひょっとすると深みにはまるかも知れないですね(^^;)(^^;)
そんな合計四日間の「修行の旅」。
自分的にはとても大きなインプットをいただきました。
これらを自分の中で咀嚼して、別の概念やカタチに置き換えて、接する皆さまにお返し(アウトプット)していくことが、貴重な教えをいただいた先生方へのお返しになるのかなと思っています。
お世話になった先生方、本当にありがとうございました。
長文お読みいただき、ありがとうございました。