ワクワク京都旅 その弐
前回に引き続いて、今回は旅行記です。
こんなところへ行ってきました、見てみました、体験してみました、と云うものです。
ご興味のございます方は、読んでみてください。
山本呉服店さんとおさだウイズ店のお客さまを乗せたバスは、京都大徳寺の駐車場に滑り込みます。
少し人数が多かったため、ここから二班に分けて行動です。
橫丁の靴やのルートでご紹介します。
まず最初は、西陣の機織り「菱屋六右衛門」さんの見学です。
菱屋六右衛門さんのギャラリーにてご説明を受けています
生憎と定休日のため、工房での製作過程は見ることはできませんでしたが、ギャラリーでその工房から産み出された伝統工芸の品々を見せていただき、反物を着物風に着付けて試着をさせていただきます。
当店のお客さまも、素敵なお着物にうっとりされています
普段ご縁のないお着物ですが、いやぁいいものですね。
素晴らしい柄や、それを産み出す超絶技術の数々、しっかり拝見させていただきました。
女性陣は云うに及ばず、男性の方もご自分の着物姿にうっとりされています(*^_^*)
ここだけで半日居てもよいくらいなのですが、時間の関係で後ろ髪を引かれながら菱屋さんを後にします。
次に向かったのは、真珠庵。
禅宗の名刹、大徳寺の数ある塔頭の中でも特別な存在のお寺です。
とんちで有名な一休宗純禅師を開祖とする塔頭寺院です。
ここで座禅をしてから特別拝観が許されるのです。普通は。
長谷川等伯による方丈障壁画を持つ真珠庵は、座禅体験をしてからでしか拝観できないのです。
そして、この秋はもうその特別拝観が終わっているのですが、あるご縁により特別に拝観させていただけたのです。
一休さん縁のお寺だけに、その書もありますし、また先に書きました長谷川等伯の筆によるふすま絵も目の前に。
感激です。
何とも言えないグラーデーションの真珠庵の紅葉のさま
また、お一人だけお庭の紅葉を撮ってもれってもよいですよとお許しをいただき、境内の素敵な景色も撮らせていただきました。素晴らしいものでした。
ここでも、案内の方も説明に聞き惚れていて、かなりのタイムオーバー。
食事処の「泉仙」さんは超満員のところを予約してあったもので、食べる時間が大幅に短縮。
高名な泉仙さんの鉄鉢料理
せっかくの精進鉄鉢料理をゆっくり味わうことができなかったことだけが、今回のツアーの”残念”でした。
まあ、この時期の京都で、いろいろ見ようと欲張ってしまったので仕方ないことですかね。
お料理をいただくには、最悪のピークシーズンです(^_^;)
時間は限られていましたが、それでも美味しくいただきました(^_^;)
それでもすべてを食べさせていただき、お腹もごちたところで、今回の最大の目玉とも云うべき「有斐斎弘道館」へ向かいます。
有斐斎弘道館
ごめんなさい。ミーハーな記念写真です(^_^;)
ここは、江戸中期の京都を代表する儒者・皆川淇園(みながわきえん)が1806年に創設した学問所で、私立大学の先駆とされています。
淇園は「開物学」という独自で難解な学問を創始し、詩文や書画にも優れた風流人だったそうです。
山水画は円山応挙に劣らずと評されたほどで、門弟3千人とも言われ、多くの文化人と親交を結び、また亀山藩や膳所藩など、地方に賓師として招かれたと云われています。
そんな弘道館も京都御所のすぐ近くにあり、一時はマンションになってしまうという危機がありました。
貴重な文化財が消えてしまうことを憂いた、花街上七軒の老舗和菓子屋(有職菓子御調進所と云う特別な称号をいただいてる)である「老松(おいまつ)」の当主太田達(おおたとおる)さんが社債を発行して資金をつくって買い取り、保存改修して現在に至っています。
国の公益法人として認可され、江戸時代の学問所「弘道館」址にちなみ、日本文化を通した各種の人間育成事業を行っているところです。
横丁の靴やは、師匠である小阪裕司先生のご縁で数回訪れさせていただいていて、その素晴らしさをお客さま方にもお伝えしたいと思い、山本由紀子さんとともにここを今回ツアーのメインにしたのです。
山本真理子さんのお点前
ここもお休みで閉まっているところを特別に開けていただき、お茶をいただき、おいしいお菓子に舌鼓を打ちながら、何百年生きておられるんだろうと思われる太田さんのとても深くて広くて愉しいお話を伺う。
この日のお菓子は三種類。その内のひとつです。美味しかった~!!
そんなすてきな時間を愉しませていただいたのです。
太田さんのお話は何度お聴きしても深くて広くて愉しい!
関白秀吉やベッカムとも間接キッスという、お宝的お茶碗を40数人分ご用意いただき、時代を超えるような魅惑的な時間を過ごさせていただきました。
弘道館を辞して帰途の車中にても、この日の反省会で盛り上がり、あっという間に垂井の駅まで送っていただき、そこからJR特別快速に乗り込むことができました。
てんこ盛りって云うか、非常に充実した、逆に言えばひとつのところだけで一日味わえるような体験に、お疲れではあったと思いますが、何かを見いだしていただけたツアーではなかったかなと、少しの自己満足の思いを持っています。
こんなツアーを、また機会があったら続けていきたいねと由紀子さんと話しています。
以上、ワクワク京都旅のショートストーリーでした。
次回は、あなたとご一緒したいものです(*^_^*)