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マスターシューフィッター

2006.08.19

世の中、知らないことってすごく多いと思う。

横丁の靴やは、本当にものを知らないなあって思うことが多い。

だから、お師匠さんが見つかれば、いろいろと教えを請うて学ばせていただいている。

私たちマスターシューフィッターのお仲間のひとりに、群馬の後藤さんという方がおられる。横丁の靴やもとても懇意にさせていただいている。

御歳、70才以上になられるがとても元気な方だ。

後藤さんは、元々靴職人をなさっていた方なので、当然ながら靴を作れる。しかも、非常に研究熱心な方で、イギリス・ドイツまで何度も出かけ、彼の地の専門家の方々から教えを受け、それを靴造りに活かしている。

女性で26センチ以上とか足の障害のために左右の差がかなりある場合など、市販の靴では先ず無理な場合がある。そのような方々のご要望を聞きながら、それらの足に合わせて誂えるわけだ。

こんなことの出来る靴職人さんは、日本ではほとんどいないと思う。

言ってみれば、「天然記念物」のような方である。

後藤さんに実際に靴を作ってもらった人は本当に幸せだと思う。

横丁の靴やは靴職人ではないので、残念ながら自分のところで靴を作ることはできない。

これまでに勉強してきた知識・経験を通じて、メーカーさんや職人さんたちにこのような木型でこのような機能性でこんなものをとお願いして、靴を作っていただいたり探してきたりすることが、我々の仕事である。

この頃、「靴を作ってください」と言われてご来店になるお客様が多いのだが、「当店では、靴を作ると云うことはしていないんですよ」と申し上げる。

そうすると「いや、お友達から紹介された。彼女はココで作ってもらった靴がとても気持ちよくて、私に紹介してくれた」と。

おさだウイズ店では靴を作っているわけではないが、木型のパターンを増やすことには腐心している。(注:木型とは靴造りの土台になるもの。これとパターンによって靴はどんなものになるか決まる)

そのようなバラエティのある品揃え(商品構成)の中から、お客様のご用途とその足に一番近い木型の製品を選び出してお奨めしている。また、当然ながらお一人お一人の足に合わせて、各種の微調整も施す。

その辺りが「おさだウイズ店で靴を作ってもらった」と、うれしい誤解?をしていただける原因かも。

実際に靴を作ることはできないが、これからも足(全身)と靴のことをもっともっと勉強を重ね、少しでも多くのお客様のご要望にお応えできるよう精進していきたいと思っている。

ちょっと頑固な靴やですが、ぜひご活用ください。

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