価格ってなんだろう?|

快足楽歩カンパニーOSADAwith(おさだウィズ)

初めての方へ

価格ってなんだろう?2019-04-15

ある方(当店のお客さまではなく、問合せで)から、

「お宅の〇〇の品、ネットで見たところより少し高いですね」というお声がありました。

ネット上の最安値をご覧になってのことだと思いますが、「当店ではこの値段で商わせてもらっています」とお答えしました。

 

価格って売り方によって差が出るのは当然だと思っています。

 

右から左へモノを流すだけのところと、靴で言えばきちんと計測をしてお客さまの困っているところやご存じないことなどを察して、よりご要望に近いものをご提案し、細かなフィッティングや調整を施してお渡しするものとが同じ値段にはならなくてはならないのでしょうか。

 

 

足形の計測

おさだウイズ店では、足形計測をしないと靴をお出しできません

 

 

敢えて言えば「自動販売機(ネットや量販店)」で単にモノだけを買うのと、時間と手間と技術をかけて、その方の足だけではなく日々の生活の上での快適さや愉しさを添えてお売りするのでは、違って当たり前と横丁の靴やは思っています。

 

なんでもネット検索して最安値を求めるのもひとつの行き方かも知れませんが、人生の愉しさを得るのはそれだけではないと思うのです。

 

 

ある勉強会で懇意にさせていただいている酒屋さんからお聴きしたのですが、

 

お酒(日本酒だけではなくワインやビール、ウイスキーなどもろもろです)の利益率って、びっくりするくらい低いのです。

 

お聴きしたとき絶句してしまいました。

 

「そんな利益(粗利益)でよくやってられますね?」とご質問したところ、

「いや、だから個店でやっている酒屋はどんどん廃業して、なくなっているのです」って言われました。

 

昔は税(酒税)の関係で、利益は低いけれども免許制で、ある地域での量を確保することが出来、やってこられたのだそうです。

でも、これだけ時代や環境が変化してきても、その率はそのままなのだそうです。お役所などは従前主義で、それらを見直すことにはまったく消極的なのだそうです。

 

お聴きしたその数字(ここには書けませんが、とても低いものです)では事業が成り立つ訳がありません。

 

東京などの都会でも、昼から電気を消して薄暗いお店で商いを続けているところ(酒店)が多いのはその理由からなのだそうです。

ですから、年金がもらえるようになったら、それを契機に廃業されるところが多いと言っておられました。悲しくなりますね。

 

スーパーや大型量販店では、圧倒的な数量で、安く売ってもメーカーからのバックリベートできっちり採算が合うようになっているのです。

これが、昔からの「酒文化を支えてきた」街角のお酒屋さんがどんどん廃業してなくなっていく構造的変化の実体なんです。

「この料理にはどんなお酒が合うの?」とか「こんな食べ方、組み合わせをすると、とっても愉しくなるよ」などと云ったことを教えてくれる店が消えて、ただプライスだけの選択で豊かな生活をおくれるのでしょうか。

 

大変化の時代だけに、それに対応して行かれなければ消滅するのは当たり前って云ってしまえばそれまでですが、そのように生活までも変化してしまうなんて、あまりに悲しすぎますね。

 

 

かたや、掛かる原価(経費)の何倍もの価格でビジネスをして、しかもよろこばれている(まあ、価格は相談も出来ない)ケースもあります。

 

特殊な資格とか圧倒的なシェアを持っている場合や知識集約的なお仕事では、こう云うことはたくさんあります。

 

日本でいちばん大事にしたい会社」の中にも、同業他社さんに比べてかなり高めの価格設定をされているところもあります。それでも、注文がどんどん来るそうです。他に代替が効かないからです。

 

それだけの価格を維持しないと(価格競争ではなく独自化路線でいかないと)社員さんの生活にしわ寄せが行き、その会社自体が体力を失ってしまい、結局は日本の高品質製品の生産に支障が出るようになってしまう、とその本を書かれた坂本先生も言っておられました。

適正な利益って絶対に必要なんだと力説されていました。

 

弱いところにしわ寄せをして、価格に反映させても、全体最適では逆に大きな将来への問題が出てくるのですね。

 

 

安さだけを求められる方(人、会社)は、そう云うところ(安さに追従するところ)とお付き合いされればいいのでしょう。

 

でも、安心とか信頼を考え、総合的な将来も見据えたトータルコストに思いを寄せればどうなのかも考えてみた方がよいって思うのです。

 

横丁の靴や、昨年転居したときに旧自宅を取り壊して、地主さんにお返しする必要がありました。

その時に、取り壊し業者さん数社からお見積もりを取らせていただきました。

 

その結果、依頼したのは見積もりが一番高いところでした。

 

なぜだと思います。

 

それは、信頼と安心を感じたからです。

 

お願いした業者さんは、見積書もとても詳しく細かなところまで書かれていて、実際の工事前の手続きからその後の問題解決(法務局の滅失登記)まで踏み込んで、それらのサポートまで含んだ価格でした。

 

 

自宅取り壊し

最初から最後まで安心してお任せできました

 

 

他社さまのものの方がたしかに安いのですが、

「何かあったときは別途相談」とか「ケースによって特別費用の発生」と云う記述が最後の方に書かれていたのです。

 

お願いした業者さんは、確認したところ「よほどの想定外のことがなければ、それ以上の金額になることはありません」と断言され、事実見積金額以上の支出はありませんでした。

 

それは、最初にすべての業者さんの見積もりを視たときに。「あっ、違うな」って感じたとおりでした。

高いと言っても、倍とかそんなべらぼうなものではなく、充分納得できる範囲の金額でした。

それで、決めたわけです。

 

 

その時も、「価格ってなんだろう??」と考えたのですが、今でも「価格ってなんだろう」って思っています。

 

先日も報道で旅館やホテルの予約についてやっていました(独禁法違反で立ち入り調査)が、安さだけを追求していると却ってそれを利用されるお客さまに別のカタチでの負担が生じる場合もあるのですね。

ネットで最安値を追求するあまり、その存立自体が危うくなってきてしまうのです。

 

人それぞれいろんな考えをお持ちでしょうし、判断基準はみな違うでしょうから、なにが正解かはわかりません。

 

ただ、

 

安くて機能がよくって高性能とか、満足感が高いものって普通に考えたらあり得ない

 

と思うのですが、間違っているのでしょうかねぇ。。

 

 

常に、より良いものを目指せばそれなりのコストがかかります。

 

もちろん、おさだウイズ店でもリーズナブルなお客さまが買いやすい「価格」は常に真剣に考えています。

 

でも、先ほど述べたような右から左へ流すところとか、メーカーさん自体が通販をしていて(原価率が端から違います)数をさばく価格と、きちんと接客や調整(人手がかかります)をしている価格とでは違いが出ることもご理解いただけるとうれしいですね。

 

まあ、あとはお客さまのご判断ですね。

 

おさだウイズ店は適正な利潤は絶対に必要と考えていますから、表面上の価格で安いことはないかと思います。

 

その価格差(あっても、ごく一部の商品で少額です)以上のご満足を提供したいと考えて、60数年やってきました。

もろもろの接客や技術の積み重ねを維持するためにも利益は必要です。

それらを削って価格競争をしようとは考えていません。

 

これで、滅びるようなお店だったら、世の中のお役には立っていないわけで、こちらの努力が足らなかったと諦めます。

 

そんな覚悟でやっています。あとのご選択はお客さま次第と心得ています。

これからも、お客さまの側に立ってお役に立てるよう、これまで以上に精進していきたいと考えているおさだウイズ店です。

 

 

この頃ではホテルなども需給関係に合わせて価格を変動させているところがとても多くなってきています。そして、その値決めの判断をするプライスマネージャーが高給で引き抜かれたりしているようです。

 

先日、横浜へ勉強会で出かけたときもホテル探しで苦労しました。

横丁の靴やは二ヶ月ほど前に探していたのでよかったのですが、お仲間に訊いたところ、直前ですと普段一万円以下のビジネスホテルが三万円近いプライスになっていたとのことです。それでも泊まれるだけいい感じでした。

 

なんでだろうかなって思っていたのですが、判りました。

 

セミナー会場の付近で、「サザンオールスターズ」のツアー公演があったのです。その他にもいろいろなイベントが影響していたのかも知れませんが。。

 

 

サザンオールスターズ横浜アリーナ

横浜アリーナでの「サザンオールスターズ・ライブツアー」

 

 

ちょっと遠くでしたが、泊まれるところが確保できていてよかったって安堵した瞬間でした。

 

また、アマゾンでは売れ方や在庫水準によってプライスが大きく変動することは有名です。

今後は、AIなどによって木目細かに価格変動が起こるのが当たり前になってくるようにも思います。

 

 

う~ん、「価格」ってホントなんだろうって思うこの頃です。

 

ず~っと、このところ考えていたことを書いてみました。

長文お読みいただき、ありがとうございました。

 

コメントを残す