【同じものがいつまでもある訳ではないのです】
先日、ある方からお電話をいただきました。
「7~8年前にそちらで買った〇〇の靴で同じものがありますか?」
えっ?!です。
お客さまは買われたものを目の前にしてお話をされていますが、こちらはさっぱり解りません。
ようやくお名前を伺ってデータ(お客さま台帳)を調べてみると、13年前にお求めいただいた商品でした。
お気に入ってお履きいただいたことは、ありがたいことなんですが、もうその靴自体なくなっていました。
定番と言われるものでも、10年ひと昔で、その間に進化や変化があって同じものがそのままあると云うことはまず無いのです。でも、その方はず~っと同じ品があると思われていたのですね。
これだけ時代が変わって、しかも人々の考え方も激変してきているときに、同じものが続くことは皆無かと思います。
ファッション重視の季節商品でしたら、毎年毎年変わってきます。
ファストファッションなら、一ヶ月おきに変化していきます。
上の写真のサンダル 2022年の最新作ですが、柄いきや細かな木型修正などで昨年のものとは変わっています。
おさだウイズ店はファッション商品を主に扱っているのではありませんが、それでも欧州製のコンフォトシューズでもデザインや仕様は変わってきます。
変わっていくから愉しいし、新しさを愛でることが出来るのです。
また、川上の製造元(メーカーさん)からしても、体制が激変してきています。
数年前までは、メーカー側で企画してデザインを起こし、自分のところで製造し、大手のデパートさんなどへ卸していたのです。
デパートさんなどは場所貸し業みたいなもので、売れたものは消化仕入れとしてメーカー側に商品代金を支払い、シーズンが終わればメーカーへ返品。そのような体制でいたのです。
これでは、日本のメーカーさんは破綻してしまいます。
それで、この頃では注文のあったものだけを生産し、納品即支払い(デパートで言えば自主マーチャンダイジング)になってきました。まだ一部ではありますが。
翻って、私どもおさだウイズ店では、完全買取即現金支払いです。
入荷後一ヶ月以内に、全ての商品代金を現金決済しています。
資金力の限りもあり、なんでも商品を入れられるわけではありません。残念ながら。
これまでのデータやお客さまからのご要望をしっかりお聴きして、商品仕入に反映させています。
それらを基に、ぜひこれはとお薦めできるものをセレクトして入れています。
それでも「この商品じゃなくって、ココがこうとか色がどうの」と言われるお客さまもお出でになります。ご自分の大事なお金で買われるものですから、お気持ちは充分にわかります。
でも、それらすべてのご要望を満たす仕入れなど出来るはずもありません。
また、そこまでのこだわりを実現するとしたら、フルオーダーしかないでしょう。
ですから、そのようなこだわりのご希望をお持ちの方には、お時間をいただいてリサーチをして、お取り寄せをするように努めています。
また、お客さまのなかには、「自分だけのひと品」を探してもらえると云うことで、待っている間もワクワクしますって云われる方も増えてきています。
ウクライナ紛争もあり、欧州の生産もかなり不安が出ています。
それでも、手を尽くしていろいろ探していきます。