「時間を買う」と云うこと
横丁の靴やおさぴー、今回の夏休みを利用して大阪へ行ってきました。
それには二つの理由がありました。
一つ目は、大阪で170年以上の歴史を持つ老舗飲食店の社長さんから、これからの経営の在り方について、教えを請うこと。
普通は、そんな大事な話などは社外秘なのですが、突っ込んだお話まで聴かせていただき、おさぴーの一番知りたかった部分にまで踏み込んでお教えいただきました。
これから100年継続するための神髄です
とても貴重なお話だけではなく、お昼までゴチになってしまいました
「たこ梅」の岡田社長、本当に貴重なお話をありがとうございました。
もう一つは、USJ(ユニバーサル・スタジオ・ジャパン)を体験することでした。
実は、このUSJを低迷から脱出&V字回復させた、日本でも稀代のマーケッターである森岡 毅さんの書かれた何冊かの本を読み、とても感銘を受けました。
読んでいて、そのディテールというか、その「考え方」がどのように実際のカタチになっているのかを、自分の目で確認したかったのです。
おさぴーはミーハーですが、ディズニーリゾートにもUSJにも行ったことがありません。あまり興味がなかったのですね。
それでも、森岡さんの言われていることを知って、感じてしまうと、「こりゃぁ、実際どうなのよ??」って好奇心が湧いてくるのですね。
で、以前よりお目にかかりたかった「たこ梅」の岡田さんから「13日の午前中なら時間空けますよ」と言っていただいたご厚意に甘えてお話を伺うべく大阪に出かけるのなら、この次って言っていると行けないであろうUSJ体験も、自分の夏休みに組み込んだのです。
出かける寸前ながら、USJの事前情報を探ってみると、やはり人気のアトラクションの待ち時間が半端ないようでした。「待つこと」も楽しみととらえられているファンの方とは違って、どうせなら人気のアトラクションがどうして人気なのかを体感するのにはできるだけ多くのものを体験したいですよね。
それで、「エクスプレス・パス」なるものがあるのを知りました。
お金を出して「時間」を買うパスですね。
これはイイって思ったのですが、なにせ大阪に出かけるのが決まったのがほんの3~4日前のこと。夏休みのさなかで、ましてお盆休みのとき。そのエクスプレス・パスも人気のものは14日の分は完売していました。
じゃ、どうすんね(急に関西弁)と考えたとき、1.5日パスがあることも知りました。
13日は、岡田さんに教えをいただいた後、おさぴーが参加させていただいている人生と商いの勉強会にてご縁をいただいている会社の社長さんにお時間を作っていただき、夕食を共にさせていただけるうれしいお話が浮上。
海堀さん、貴重なお時間ありがとうございました!!
おそらく、こちらも盛り上がってホテルに帰っても、そう簡単に寝付けないと考え、14日の午後3時からの1.5日パスと15日のエクスプレス・パスをネット購入したのです。
15日のパスもほぼ売り切れの手前で、ゲットできてよかったです。
そして、1日目の14日は午前中、ホテルで仕事をしてから、いざUSJへと向かいました。
ホテルは大阪市内上本町というところにとったので、USJまでは30分くらいで行けちゃうのです。交通の便、メッチャイイですね。
で、初日は実際に人気アトラクションに並ぶとどうなるのか、と云うことと翌日の予行演習ととらえて、向かいました。
実際にどのような装備(格好とか持ち物)も分からないので、要るかなってものもボディバッグに詰めて出かけたのですが、ず~っと入場待ちの列に加わってのろのろ歩いていると身体に効いてくることも体感できました。暑いし、荷物の重さが徐々に影響を与えてくることを身に染みて知ることができました。
初日は様子見と云っても、できれば多くのアトラクションに挑戦したかったのですが、実際には二つだけしか体験できませんでした。
なんちゅう人の混みよう。これだけでおさぴー引いてしまう感じでした。
その二つとは、「ターミネーター 2:3-D」と「ジュラシック・ワールド フライング・ダイナソー」です。
待ち時間、タ-ミネーターはおよそ、70分(事前の待ち時間表示は50分でした)。そして、フライング・ダイナソーはなんと2時間超えでした(140分)。
並んでいるうちに、持っていったキンドルで読みたかった「江副浩正」が半分以上読めました。半端ないですね。
でも、待っている並んでいる方たちからは不満の言葉は聞こえず、海外からのゲストの方たちも楽しそうに並んで待っています。
おさぴーはせっかちなのと、そう何度もこられないことが分かっているので、そんなに多くの人を引きつける魅力を持ったアトラクションとそのプレゼンテーションの仕方を知りたいので、ここはやはり「エクスプレス・パス」がものを言いますね。
フライング・ダイナソーはメッチャ面白くてスリルもありましたが、乗っているのは3分で待ち時間は2時間20分。おさぴーの経済感覚では間尺に合いません。
フライング・ダイナソー、メチャ酔いました(^_^;)
一日のうちに人気アトラクション7本を時間予約で乗られて、身体にやさしく待っている時間も他のUSJの隠された魅力の源泉を探ろうとするのには、この「エクスプレス・パス」の価値は絶大ですね。
この辺りも計算されたマーケティングの賜物なんでしょうね。
二日目は、この「エクスプレス・パス」がめっちゃ効力を発揮してくれて、八つものアトラクションを体験できました。
2時間近く待ちの表示が出ているところでも、横にある専用入り口から入ると、ナント5~15分くらいで体験できるのですね。
これは、たしかにスゴい!!です。
税込16,800円は、おさぴーにとってはメッチャお値打ち感あります。まあご家族でなん人もってことになれば話は別ですが、一人でまわるのなら必須ですね。
「時間をお金で買う」、まさにそのものズバリの体験が出来ました。
モノやサービスを売るのではなくて、「時間」を売る!と云う発想すごいですね。
その空いた時間でゆっくりと各所を廻って、いろんな隠れた仕組みを感じ取ることが出来ましたし、お昼ご飯もゆっくりステーキを食べながら(もちろんアルコールも入れてます)、サーブする方々の様子を観たり、直接いろんなお話をさせてもらいました。
サントリーさんの運営されているステーキハウス、美味しかった!
おさぴーは「ライド」と呼ばれるジェットコースターや3D画像と乗り物をリンクさせているものは、酔ってしまいダメなのですが、この時はと挑戦しました。
やはり降りた後、フラフラして気持ち悪かったです(^_^;)
後ろにある「ハリーポッタのライド」、面白かったですが酔いました(^_^;)
いろんな体験や見聞をさせてもらい、あれだけの人が押し寄せる要因のほんの少しの部分が共感できたようです。
USJ側のアトラクションを演出している現場の方々も、「どうしたらよろこんでもらえるだろうか」ってことを常に考えながら、お客さまの反応を見ながらアドリブも交えて活躍されていました。
こうなってくると、お客さまの愉しみとパーク側の人たちのモチベーションが互いに高まり合って、面白い方向に進んでいくんだなって感じました。
あっという間に12時間が過ぎていました。
これが、USJの価値なんだなって思いながら、最後出口のところでアンケートを取っておられたイケメンのお兄さんに森岡さんのことをお訊きしました。
そうしたところ、森岡さんはもうすでに一昨年の暮れにUSJをお辞めになっていて(後で検索したところ、ご本人は「卒業」と表されていましたが)、USJの人たちもとても途惑っておられたのが気になりました。
森岡さんは、今は「刀」というマーケティングコンサルに徹した会社を興されていて、またこれから日本の素晴らしいけれどやり方が間違っている会社を再興していくようです。
これに関する資料も読みましたが、鋭い見方とぶれない姿勢にあらためて感じ入ったしだいです。
森岡さんの本領は、数値による冷静な見立て(そのための綿密な調査)や、限られたリソースの選択と集中にあると思うのですが、それらは本を読むことによって多少の理解は出来ましたが、USJにおいてはその辺りは感じ取れなかったのが残念なところです。
本当はもっと書きたかったのですが、書き出すとメッチャ長文になりそうなので、この辺でやめときます。
あなたがもしUSJ行かれるのなら、絶対「エクスプレス・パス」をおすすめして、大阪夏休み日記を終わります。
長文お読みいただき、ありがとうございました。