ヘルメスソース
今日もテレビの話で恐縮ですが、とても興味を引く事例に出会いました。
毎週日曜日の朝放映している「がっちりマンデー」という番組。
あまりテレビは見ない横丁の靴やなんですが、結構毎週見ている一本です。
今日の特集は、地元で愛される「ソース・たれ」でした。
その中で、大阪の「ヘルメスソース」にとても惹かれました。
石見食品工業所というところで作られています。
大阪でお好み焼き屋さんなど、プロの方たちに人気の隠れた名品のようでした。
そこを取材したビデオなんですが、これがよかった!
社長さん入れて、全部で6人の家族経営の小さな作業所(工場)から産まれるソースが旨いわけが出ていました。
社長さんだけに伝わる(三代目だそうです)レシピを基に、原材料(野菜や香辛料など)の調合から仕込みまでを社長さん自らやっておられました。
そして、ここが一番感動したのですが、ラベル(レッテル)を社長さん自ら一本一本丁寧に手で貼っているんです。
工業化社会の中では考えられないアナログ的感覚なんですが、このラベル貼りは代々社長さんの大事なお仕事として伝わっているんだそうです。
こんな感じの仕事内容ですから、当然多くは作れません。
いまや、個人の方が手に入れようとしても、2ヶ月待ちだそうです。
社長さんにインタビュアーが、「どうしてもっと機械化して、たくさん作らないんですか?」と訊きました。
社長さんの答えがおもしろかった!ですね。
「だって、そんなにたくさん作っても売れるかどうかわからない」でした。
自分のところの「手仕事で作っている愛着の商品」に共感してくださるお客さまだけでいいよ、っていう強烈なメッセージを感じました。
う~ん、この一本一本ラベルを手で貼って、嫁に出すような感覚でお仕事を続けておられるんですね。
これからの時代、こういうことが許されると云うか、こういう発想での作り手の「こころ」を伝える商品こそがお客さまの共感を得るのではないだろうかって、強く感じました。
いやぁ、いろんな気付きをいただきました。
でも、レシピも含め後に続く人たちに、どう伝えていくか、それも、この社長さんのとても大きなお仕事だなと感じた次第です。
何か、自分のところ同じような「世界」を見たようで、うれしかった!です (*^_^*)
※「ヘルメス」って、ゼウスの子供の「アポロン」の弟(?)の名前ですよね~
どんないわれがあって、こんなブランド名にしたんだろうかって、また興味がわいてきました。