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判って欲しいのに ・ ・ ・ 残念っ!

2008.01.24

事件は現場で起きている。

どこかの映画で出てきたような文句ですね。

これから書くことは、当おさだウイズ店にてよく起きている事例 なのです。

先日の夕刻、一月の中旬以降にしては珍しくお客様が立て込み、そのお客様にはかなりお待ちいただいたように思います。

やっと、そのお客様の順番になり、お待たせしたお詫びを申し上げてから、

「どのような靴をお探しですか?」 といつものように”お客様が探しておられる靴の用途”からお訊きしました。

年の頃、50代の後半くらいか、上品そうな奥様である。

その方曰わく、「旅行とか普段に気軽に履ける、履きよい靴が欲しいのよ」

「私、いつもは〇〇〇〇(全国展開されている有名なお店)で買っているんだけれど、少しくらいはいいんだけれど、長く履いているとすぐに痛くなってきちゃって・・。」と。

で、私はお客様に

「普段履きというかご旅行でも疲れず、長時間履いても痛くならないような靴をお探しなんですね。」と念押しして から、計測などの作業に取りかかりました。

もちろん測りながら、ご旅行時のスタイルや行き先などもお訊きして。

足は、少し骨ぽくってちょっと外反母趾気味。

ズバリの靴を載せてしまうと、そのお客さまに「えーっ」と分かってしまわれるといけませんのであくまでもイメージとしてですが、

上の写真のような、微調整の出来るインソール付きのヒモ靴をお出ししました。

履いていただくと「ええ、これまでのものとは全然違うわね。これなら長く歩いても大丈夫そう。」とのこと。

しかし「私、こういうの好きじゃない!」「もっとおしゃれにも履けて・・」プラス 「私の持っている服には合わないわ」「靴ひもも面倒ね」 とのこと。

私:「う~ん、そうですか。ご旅行などであちらこちらを見て歩かれるのならこのようなタイプがお勧めなのですが。。。。。 分かりました。」

では次の商品をと、下の写真のような、ベルクロがおしゃれと留めのポイントになっているウェッジソールタイプ(現物ではないです。あくまでもイメージです)の靴をお持ちしました。

「これなどはいかがでしょうか?」と。

お履き頂いて店内をしっかり歩いてもらいました。ピッタリフィットで、お客様も気持ちよく歩いておられます。着ておられるお洋服にもすごく似合っています。

「いかがですか?」とお尋ねいたしますと、

「良いんだけれど、少しカジュアルね!」とのこと。

「はっ??」(自分の中の声:だって普段履き、旅行用なのに)と云う思いを飲み込み、

「では、お客様のお探しの靴はどのようなものでしょうか?なるべく近いタイプでお客様のおみ足にフィットしそうなものを探してみます」

このように申し上げました。

そうしますと、お客様がお手にとられたのは下の写真(あくまでもイメージです)のプレーンパンプス。

「う~ん、困ったな」と思いながらも「まことに失礼ですが、このタイプのような留めも何もなくてプレーンでヒールのある靴は、ご旅行などで長時間お履きになって歩かれるのにはちょと不向き かと思います」と申し上げました。

どの言葉が悪かったのでしょうか?

「あらイヤだわ。何か叱られているみたい!私、叱られに来たんじゃないのよ。不愉快だわ」と言われてぱっと入り口に向かわれ、そのまま帰られてしまいました。

周りにおられたお客様も苦笑されています。

その場におられた常連のお客様が「おさださんも大変ね。一度履いて旅行してみれば良さが判るのにね。

その靴ならデザインも素敵だし」と言って慰めてくれました。

このサイト中でもいろいろ書いているのですが、T.P.O(時と場所と条件)で靴も履き分けられると、大変幸せになれると思うのですが・ ・ ・

どうしても、洋服の付属品としてだけの感覚で「靴」を選ばれると辛い目にあうこともあると思います。

少しでよいのです。挑戦というと大げさですが、トライしてみられると、うれしい”体験”が出来ると思うのですが。。

いかがなものでしょうか。

判って頂けなければ仕方ないのですが、マスターシューフィッターとして「履き心地の伝道師」を名乗るからには、いい加減な対応はしたくありません。

これからも丁寧ですが、熱い語り口で本気で、その方に合う靴をお奨めしていきたいと思っています。

決して叱ってなんかいるわけではなく、まだ お客様の知らない”快適さ”を味わっていただきたい のです。

よろしくお願いします。

文責は私、長田にあり他店さま、靴メーカーさまにご迷惑をお掛けするものではありません。

本当は、このようなことを書くのは業界的にはタブーかもしれませんし、当店をよく知らないお客様にはマイナスイメージを持たれるかもしれません。

でも、ぜひお客様に知っておいていただきたいことなので、敢えて書かせていただきました。

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