靴って難しい商品なんです
先日お越しいただいたお客さま。
少しお歳はいっているが、お洒落で和やかな方でした。
どうしても何を履いても”足が痛い”と云うことで、お嬢さまとお越しになりました。
足を拝見すると、う~んとたじろぐようなおみ足でした。
お客さまのご了解と善意で撮影させていただきました
無断転用はおやめ下さいねm(_ _)m
「永年靴では苦労してきているんです」と云うお話しですが、ホントとてもお気の毒でした。
これまでもそれ相応の靴屋さんで相談されてお求めになっていたとのことですが、やはり靴が合っていなかった、と云わざるを得ません。
ハンマートゥで各趾が曲がっていて、靴のアッパーでこすれて硬いタコができています。
慎重に趾などを伸ばした状態にして計測し、しっかり留まる靴をおすすめしました。
この場合大切なのは、つま先部は絶対に当たらないように形状・容量を確保し、なおかつヒモやベルトなどでしっかり足がホールドされる靴を選ぶ ことです。
もちろん、そのお客さまの足に対応した靴型であることは当然のことですが。
そして、何足か試し履きをしていただくと、みるみるお顔の表情が変わってくるのが分かります。
「靴ってこんなに気持ちよいものなの? 痛くない(^_^;)」とのこと。
ケア用にドイツのオートペディ的な靴と、もう一足ヒモ靴でお洒落にも履いていただけるものをお持ちいただきました。
早速その靴を履いて帰られる際の笑顔がすてきでした。
また、昨日お越しいただいたお客さま。
ちょっと堅い職場で来客をご案内したりすることの多い方でした。
この方のおみ足はとってもきれいで問題はないように見えるのですが、やはり足先部が痛い、とのことです。計測しても履いておられる靴やお持ちの靴も適正サイズのようです。
が、よく見てみるとかなりゆるい 感じです。
ご自分で甲高幅広と思い込んでおられ、足長的にはOKですが、ウイズがかなりゆったり目のものをご愛用でした。
それで、開張足が進んでアーチが落ち込み、ボール部に痛みが出るのと同時に前滑りして、つま先も当たっていたのです。
先の方と同じように、しっかり留まる(足をホールドできる)靴で、つま先にはしっかり空間を確保できるものをおすすめしました。
そうすると、「全然痛くないし、包まれているようでとっても気持ちがいいです」と云うことに。
つま先はゆったり、甲からかかと部まではしっくり(少しタイト目)するようにしてあげると、足もしっかり靴内に収まり足先部に負担がかかるようなことはなくなるわけです。
まあ、書いてみると簡単なようですが、そこはやはり経験値がものを言うところでしょうか(^_^;)
そのお客さまも、一足はドイツのオートペディ靴をお持ちいただき、もう一足はしっかり留められるヒモ靴をお求めいただきました。
ちょっとお洒落な柄のものなのですが、最初はシンプルでプレーンで留めのない靴ばかりを探しておられたようなので、ビックリされたようですが、履いている内にとっても愛着をお持ちいただき、「変身してみる!」と決められました。
ここが大事なんですね。
何でもお客さまの言われることを聞くのではなくて、きちんと理由や訳をご説明して試していただくと、お客さまはちゃんと理解されるのです。
こんな風にして、少しでも「靴難民」のかたが減っていくと、うれしいなって思っています。
長文お読みいただき、ありがとうございました!
だらだら書いているようですが、靴選びのポイントなどが入っています。
靴でお悩みの方、もう一度しっかり読んでみて下さいね。
多分、これまでの「靴選び」から一歩先へイケルと思います。
※写真はお客さまのご了解をいただいて、他の困っている方の助けになるならとお撮りさせていただきました。無断転用はおやめ下さいね。